【読書感想】『噛みあわない会話と、ある過去について』(辻村深月さん)|「無自覚な悪意」にゾッとする短編集

読書感想

きっかけ

表紙のポップなデザインと、気になるタイトル。
本屋さんで思わず手に取ってしまったのが、辻村深月さんの『噛みあわない会話と、ある過去について』です。

ネットで「ぞっとするけど面白い」という評判を見かけ、気になって読んでみることに。
読み終えてみて……胸がキュッとなる、すごい一冊でした。

個人的な備忘録として、この「不協和音」の感想を綴ります!

あらすじ

全4話からなる短編小説集。 同級生、教師と生徒、母と娘……。

それぞれの立場から語られる「過去」が、視点を変えるたびに少しずつ、でも決定的に「噛み合わなくなっていく」様子が描かれています。

「美しい思い出」の裏側を覗いてしまったとき、見えていた世界が豹変する。 まさに、人間の無自覚な心の内をあぶりだす傑作短編集です。


一番ゾットした:「パッとしない子」

個人的に一番ゾッとしたのは「パッとしない子」というお話でした。

昔、自分が後押ししてあげた思い出のある元教え子が、有名人になって帰ってくる。
「あのときのお礼を言われるかも!」と浮き足立つ教師の視点と、元生徒目線から語られる「過去の真実」。

前半と後半の落差が、衝撃的で惹き込まれます。

感想:他人事ではない怖さ

私はお笑いコンビ・アンジャッシュさんの「噛み合わないネタ」が大好きです。(突然)
でも、この本で描かれる「噛み合わない会話」は、ぞっとする不協和音。 笑えるはずの不一致が、恐怖に変わっていくような感覚でした。

読んでいて胸がキュッとなったのは、登場人物たちの「無自覚な都合の良さ」が他人事ではないからかもしれません。

  • 「自分も無自覚に同じことをしているのでは?」
  • 「誰かを傷つけているのかも?」

そう思うとひやひやして、ページをめくる手が止まりませんでした。 一文一文読むたびに、奥歯にザラザラしたものが残るような……。考えさせられる一冊です!

最後に

とても面白かったのですが、心にじわじわくる「重さ」があります。
もし読むなら、元気なときに楽しむのがおすすめかもしれません!笑

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